UIターン者の声

滋賀県からIターン

須田 郡司さん ひとみさん

群馬県出身で写真家のご主人と、滋賀県出身で調理師の奥様。2013年、大社町真名井にIターン。住居でもある古民家を使い「ベジカフェ+ギャラリー まないな」をお2人で経営。その一方で、郡司さんは県内外での撮影や講演会など写真家としての活動も継続している。

  古い文化や豊かな食材、そして人。

宝物で溢れています。

 

群馬県出身で写真家のご主人と、滋賀県出身で調理師の奥様。2013年、大社町真名井にIターン。住居でもある古民家を使い「ベジカフェ+ギャラリー まないな」をお2人で経営。

その一方で、郡司さんは県内外での撮影や講演会など写真家としての活動も継続している。

 

 

お2人の経歴は?

郡司さん:私は、群馬県生まれですが、沖縄の大学に通っていました。その後、東京で雑誌カメラマンを経て独立しました。写真家として、世界中の聖地と呼ばれる場所を巡る中で、特に「石」に魅力を感じました。そこから、日本中、世界中の巨石やそれにまつわる文化を訪ねて回る旅をしていました。妻との出会いも、旅の途中だったんです。

 

ひとみさん:もともと、調理師としてイタリア料理店やマクロビオティックの店で働いていました。結婚してからは、主人について国内外を周ることもありました。

 

 

出雲に移住した経緯は?

郡司さん:旅をする中で島根にも訪れていましたが、当時から独特だと感じていましたね。神話に関するものや、歴史的なものが非常に多く残っています。伝承が今に生きているような場所がたくさんあり、印象的でした。近年も、2012年に出雲大社の北にある鷺浦という漁村で講演会を行ったり、2013年の出雲大社遷宮に合わせて仲間と観光したりしました。ますます、島根・出雲が好きになっていました。

その頃は妻の実家もある滋賀県にいましたが、移住できる古民家を各地で探している時期でもありました。そんなタイミングで、ご縁があってこの家と出会いました。それから何度も足を運び、結果として移住を決めました。そして、移住して半年がたった2014年4月に、「ベジカフェ+ギャラリー まないな」をはじめました。

 

 

出雲に移住されたご感想は?

郡司さん:移住して感じたのが「出雲は田舎ではない」ということです。近くに大型スーパーやコンビニもありますので不便しないですし、空港もあるので日本中にも出かけやすいです。それでいて、静かで暮らしやすいですね。私のいる地区は山も近いので、夜は鹿やフクロウの鳴き声も聞こえますよ。

 

ひとみさん:食材が豊かなので、カフェをやる上ではいいですね。ただ、突然の雨が多いのは大変でした。何度洗濯物を濡らしてしまったことか(笑)。

 

郡司さん:そういえば、移住当初は雨の中、車に乗るのが大変でした(笑)。今は、だいぶ慣れてきましたけどね。

 

 

地元の方との関わりは?

郡司さん:すぐ町内会に入ったこともあり、地元の方々とはうまくやっています。祭りなどの行事を通じて徐々に打ち解けました。店に薪ストーブがありますが、まだ薪を買ったことがありません。それは、地元の方が提供してくれるからなんです。地元の方に応援してもらっていることを感じますね。

 

 

これから、やりたいことは?

郡司さん:写真や講演を通じ、巨石や、それにまつわる文化の発信に長年取り組んできました。活動自体はどこに住んでいたってできますが、出雲のように歴史が深く神都とも呼ばれるような場所に身を置いて活動することには、意義を感じています。ここから、島根を中心に、日本・世界の石を発信していきたいです。

また、出雲の巨石巡りや伝統文化に触れる日帰りツアーも催しています。今後は、英語でのガイドもできるようにして、海外の人にも巨石文化を紹介していきたいです。

 

ひとみさん:カフェのイベントには地元の方にもなるべく来てもらえるようにしたいし、出雲の食材をできるだけ使っていきたいです。

 

 

出雲に移住を考える方へのメッセージをお願いします。     

郡司さん:神社や聖地、古い文化がたくさんあります。食材も豊かで、人もいい。宝物で溢れていると感じられる場所です。

 

ひとみさん:ゆったりしているし、穏やかな人も多く暮らしやすいです。それと、私たちのカフェには、Iターンの人がよく来るんです。これまでに、島根県中のIターン者が人づてに訪ねて来られました。カフェという雰囲気もあって、気軽に相談などしやすいみたいですね。是非、遊びに来てください。

 

 

 

下段2枚の写真は、2015年4月26日に大社町の稲佐の浜にて開催された「鯨島」の掘り起しイベントの様子です。

 かつて、稲佐の浜にある弁天島は遥か沖にあったといわれています。

 近年、砂浜が広がり、現在では弁天島の前まで歩いて行けるほどに砂浜が広がっています、その弁天島の前に位置し、埋もれている「鯨島」を掘り起こすイベントを須田さんが企画されました。

 当日は、約50名もの参加者により「鯨島」を掘り起し、最後は記念写真を撮ってから元の状態に埋戻しました。

 

写真・取材・文 NPO法人ふるさとつなぎ 代表 清水隆矢【市よりの委託先】

http://hurusatotunagi.jimdo.com/