先輩Iターン女子の声

ゆりをIターン女子 会員No.048

2019.11.27

鰐淵寺 釈迦堂の完成見学会

設計事務所の仕事で携わっている鰐淵寺の保存修理工事。
先日の鰐淵寺もみじ祭りに合わせて、今年修理を終えた釈迦堂の完成見学会を行いました!

 

鰐淵寺は約1400年前に開山した出雲のお寺です。
全国的にも有名な修行の場として信仰を集めており、武蔵坊弁慶も修行したといわれています。

保存修理については、平成28年から5年計画で「釈迦堂」と「開山堂」の工事が進行中です!
(私は入社した去年から担当しています。)
今回は完成した「釈迦堂」のお披露目ということで、普段は見られない堂内も公開しました。

 

釈迦堂は355年前に建てられたお堂で、境内に残る建物の中では最古のもの。
さらっと書きましたが、この時代のものが現存しているのは本当に凄いことです!
今回の工事では、腐朽が進んでいるお堂を全解体して調査しながら修理をしていきました。
その調査で建立年代や当初の屋根の葺き方など、様々なことが明らかになったんですよ!
解体しなければ発見できない当初の痕跡が多く残されていました。
修理では当時の部材を残しながら、腐朽した部材を取替えていきました。
写真のように、新旧の部材が組み合わされています。
くっきりと色の違いが分かりますが、数年でなじんで自然な風合いになるようです。

 

私も初めの解体工事から担当したかった..という思いはありますが、この貴重な史跡を次の100年へ繋ぐための仕事に関われたことを本当に有難く感じます。
355年前の大工さんから現代の大工さん、住職さん、氏子さん、現場監督、所長…たくさんの方がつくり繋ぎ、大切にしてきた釈迦堂。
手から溢れるほど多くのことを学ばせていただいています。
100年後に何を残せるでしょうか。
ちっぽけな存在ですが、ひとつひとつ丁寧な仕事をしていきたいです。