出雲には神様がたくさんいらっしゃいますし神話も沢山残されています。
ここでは、出雲地方を舞台にした神話を紹介します。
神話などが記された古事記は、日本最古の歴史書で712年に太安万侶によって献上され、2012年に1300年を迎えました。
この古事記上巻には、天地創造や天岩戸、ヤマタノオロチ退治や因幡のシロウサギなどの有名な日本の神話や歴史などが書かれており出雲地方を舞台にした神話は、上巻の3分の1を占めています。
733年に完成した「出雲國風土記」は地名の由来のなかに出雲に伝えられていた神話が記されているのが特徴で、スサノオやヤツカミズオミヅヌの「国引き」のように風土記のみに記されている神話があります。
*参考文献
【五月女ケイ子のレッツ!!古事記】作:五月女ケイ子 講談社
【マンガ古典文学 古事記〈壱〉】里中満智子 小学館
イザナギがイザナミに尋ねます。
「お前の体は…どんな具合だい?」
「はい。私の体はだいぶ整ってまいりましたが、一つ足りない所があるようです」
「そうか。私の体はだいぶ整ってきたが、一つ余分な所があるようだ。そこで、私の余分なところで、お前の足りないところを塞いで、 国を生もうと思う」…
ヤマタノオロチはその名の通り8つの頭と尾を持ち、谷や山の屋根を八つも超える巨大な蛇。
その目は赤く燃え、いつも血で爛れている怪物だと言います。
スサノオは「クシナダヒメを嫁にくれるならヤマタノオロチを退治してやろう」と引き受けます。
オオナムチは「おお、かわいそうに。河の水で身体を洗い、がまの穂を取り、それをまいた上に寝転がれば良い。」と、治療法を教えてあげました。
傷の癒えた兎は喜んで、「あなたがヤガミヒメを妻に出来るでしょう」と、予言しました。
立派で豊かな出雲国を天上の世界から見ていたアマテラスは、どうしても出雲国が欲しくなってしまい、 「美しいあの国は、私たちが治めるべきだった。」と、いてもたってもいられなくなり出雲国へ度々使者を遣わし、国を奪取しようとします。