海辺の図書館
日々の忙しさに追われ、自分の時間をゆっくり過ごすことが少なくなった。
以前は朝1時間早く出勤して、コンビニで買ったカフェラテを飲みながら、餌場にやってくる白鳥をのんびり眺めるのが冬の朝の定番だった。休日には、映画を観たり、撮影やドライブを楽しんだり、図書館で本や雑誌を物色したり、充実した時間を過ごしていたように思う。
久々の連休、会社の先輩に勧めたれた「海辺の多伎図書館」に行ってみることにした。実際に訪れてみると、予想以上のロケーション。蔵書は思ったより少なかったが、お目当ての海を眺めながらのカウンター席が魅力的だった。残念ながら学生たちで満席。静かに勉学に勤しむ向こう側に、今まさに夕日が沈もうとしていた。
使用目的を伝え、撮影可能か確認したところ、館内は撮影禁止とのこと(外テラス席は撮影可)。美しい光景をお伝えできないのが悔しい。こんな素敵な空間で学んでいたら違った未来があったかもしれないとさえ思う、なんとも贅沢な学びの場だ。
出雲市には7つの図書館があり、どの図書館で借りた本でも他の図書館に返却できるとのこと。休館日でも返却ポストがあるので利用しやすい。ちなみに、出雲市内の図書館は以下の通り。
- 出雲中央図書館
- 平田図書館
- 佐田図書館
- 海辺の多伎図書館
- 湖陵図書館
- 大社図書館
- ひかわ図書館
インターネット予約サービスや、ネットでの蔵書検索もできる。バーコードやICカードが主流になった今の図書館。便利にはなったけれど、アナログ時代のあの温かさが恋しい方もあるのではないだろうか。「耳をすませば」の主人公の雫ではないが、本の裏表紙に差し込まれたカード。あれはあれで物語があった。同じ名前に何度か遭遇すると、そのひとの本の選び方に興味をもったり、先を越したり、越されたり。ひとときのミステリーのような感覚が楽しかったものだ。
さて、今度はどこの図書館に行こうかな。
どうせなら7つ全部制覇するか。
海辺の多伎図書館
出雲市多伎町小田73-1