稲生神社
出雲市で神社と言えば、まず出雲大社が思い浮かぶだろう。
しかし、ちょっと変わった神社がある。「粟津稲生神社」だ。
鉄道ファンの間では超有名なスポットだが、普通に訪れても驚くポイントがいくつもある。
まず注目すべきは、この神社の名前。
「稲生」と書かれている。普通、稲荷神社は「稲荷」だが、ここは「稲生」。全国でも20数社しかない珍しい表記だと聞けば、ちょっとマニアな気分になるだろう。
そして、最大の特徴は、参道を鉄道が横断する光景。
朱色の鳥居と線路が交差する光景は他ではなかなか見られない。鉄道好きにはたまらないスポットだし、鉄道ファンじゃなくても「これ、すごいな」と感じるだろう。
さらに「第4種踏切」が存在する。警報機や遮断機がない、昔ながらの踏切だ。列車の接近を目視で確認して渡るという、現代では珍しいスタイルだが、懐かしさを感じる人も多いはず。
参道は地域の生活道でもあり、地元の人たちが自転車で通る風景が見られる。観光地でありながら、地元の日常と密接に関わっている点が面白い。
最後に、踏切を越えると、狛犬ではなく大きな稲生狐が待っている。しかも、本殿の賽銭箱の横には200体以上の狐の陶器が並んでいて、その圧倒的な数に驚かされる。まるで「狐の大集会」のような光景だ。
鉄道と神社、歴史と日常が交差するこの場所は、鉄道ファンでなくても楽しめるスポット。ぜひ訪れてみては。
粟津稲生神社
〒693-0065 出雲市平野町921