プリンIターン女子 会員No.129

2025.07.28

出雲弁⑲

出雲弁クイズ

出雲弁には、思わず聞き返したくなるような、ユニークな言葉がたくさん。
さて、今回はクイズです!

■問題
【くよし】とは何のことでしょう?

■ヒント①
田舎ではよくみかける光景。

■ヒント②
関係のない人にとっては、ちょっと迷惑に感じることも…。

■ヒント③(使い方例)
「ま、ほんに、くよし しとらいて洗濯もんが臭んなっていけんがね。布団も干せれんけん、かなわんわ~」

 


■さて、わかりましたか?
正解は………

田んぼの畔で枯れ草を燃やし、その煙がもくもく立ち上っている光景のこと。
語源は、古語の「くゆる」(=煙が立ち上る、くすぶる)に由来していると考えられていて、それが方言の中で「くゆし」「くよし」と音変化して残っている。実際、「くゆる」は万葉集にも登場する古い言葉で、こうした古語の名残が方言として今も生きているのは面白い。

なお、「くよし」は出雲地方だけでなく、島根の広い範囲で通じる言葉なのだそう。洗濯物が煙くさくなったり、目がしょぼしょぼしたりと、副作用(?)もあるため、最近は「やめてほしいわ〜」という声もちらほら。個人的には季節を感じる好きな香りだったりする。どこか懐かしくて、あたたかい地域の風景のひとつには違いない。

2025.07.18

古代ロマン

小学校低学年の頃、母が毎月2冊ずつ買ってくれる「日本の歴史」のマンガを楽しみにしていた。
第1巻「日本誕生」からはじまる全20巻。お気に入りは縄文と弥生の章。火を囲む人々、狩りに出る男たち、土器に模様を刻む女たち。ページをめくるたびに古代の人々の暮らしを想像しながら、夢中で読み進めた。
おかげで、中学に入ってから歴史のテストでは、(この時代に限り)満点。

あの頃に興味をもったことが、現実に体感できる場所が出雲市の山あいにある。
「荒神谷遺跡(こうじんだにいせき)」

1984年の夏。
ひとりの調査員が地面に鍬をいれると、固いものに当たった。掘ってみると、そこに現れたのは青銅の剣。その後1本、また1本……数は増え、ついには358本の剣が見つかった。銅矛、銅鐸、祭りのための道具、武器とも祈りの象徴ともつかぬそれらが、同じ谷から次々と現れたのだ。当時の様子を再現した形で見ることができる

誰が、なぜ、何のために、これほどの青銅器をここに埋めたのか。文字を持たぬ人々の、語られぬ歴史が息づくこの谷の下には、2000年の眠りから覚めた古代蓮の巨大な葉と花が、太陽に向かって力強く咲いている。
高台に立ち、蓮畑を見下ろしながら、古代の人々のくらしに思いを馳せる。


荒神谷遺跡

出雲市斐川町神庭873-8

2025.07.08

極上体験

出雲市で本格的なうなぎを味わいたいならココ、とおすすめいただいたのが「うなぎ処 鈴屋」。

趣ある古民家を、木のぬくもりある昔ながらの佇まいで、祖父母の家を訪れたような懐かしい気持ちになりながら案内されたのはお座敷。神西湖を眺めながら、料理が運ばれてくるのを待つこと30分。国産のうなぎを注文ごとに丁寧に焼き上げるため、時間は少々かかる。皮はパリッと香ばしく、身はふっくら。炭火の香りがほどよくたち、油はしつこさがなく口の中でとろける。タレがまた抜群で、最後のひとくちまで飽きることがない。肝吸いや漬物といった付け合わせも手抜きがなく、一品一品店主のこだわりが光る。

価格は決して安くないが、それに見合うどころか、それ以上の満足感が得られる。地元の常連はもちろん、遠方からのリピーターも多い人気店。静かな古民家で極上体験をしてみませんか。ここは間違いなく特別な一軒。

 


うなぎ処 鈴屋

出雲市湖陵町差海1876-4

Iターン女子 会員No.129

プリン

鳥取からきました。移住者目線で日々の暮らしを綴っていきます。立派な地元民になるべく発見探検するぞ。