お箸感謝お焚き上げ祭
出雲は箸の発祥、日本酒発祥の地ともいわれているそうです。
万九千社と立虫(たちむし)神社。
同じ敷地内に二つの神社が並ぶこの場所で
こちらで8月4日のはしの日にあわせ
お箸感謝お焚き上げ祭、神楽奉納があるということを知り、伺いました。
箸を持ち込み、お焚き上げすることも可能と聞いていたので
これまで使っていた箸を、持っていきました。
流れはこんな感じです。
神楽の終了は20:30くらいになりましたが、最後まで拝見しました。
とても良い機会でした。
18:00~ お焚き上げ祭
19:00~ 錦田宮司による出雲神話のお話 「お箸のはじまり その昔」
19:30~ 万九千社立虫神社神代神楽保存会による神楽奉納「八戸」
錦田宮司さんは、歴博の学芸員もなさっていたそうで
子どもでもわかるくらい、ジョークをはさみながら
楽しくお話ししてくださいました。
これが神楽の解説も兼ねていて、とても良い時間でした。
当日撮影されていたものも、youtubeにアップされるそうですが
あらすじの復習もかねて検索していて見つけたのがこちら4年前の映像です。
たしかに話し言葉は古文調なのですが、
連日見ると、台詞や流れがより理解できて、
神楽方の太鼓や笛の絶え間なく刻まれるリズムにもすっかり魅了されました。
https://youtu.be/zX9tvOm_09Y?si=lO9JOPYQ2uTBSTcs
宮司さんのお話しと、調べたことの覚書も含め、あらすじを・・・
アマテラスに高天原から追放されたスサノオノミコトが
出雲国の肥の河上(ひのかわかみ)に降ってきて、
川のそばを歩いていたところ上流から箸が流れてきたので、
きっと人が住んでいるのだろうと考え川を遡っていく。
そこで老夫婦(アシナヅチ、テナヅチ)が娘の稲田姫(イナタヒメ、クシナダヒメ)を前にして、すすり泣いているところに出会う。
なぜそのように嘆き悲しむのかとスサノオノミコトが翁アシナヅチに問うと、
毎年この地へやってくる八岐大蛇に、これまで大切に育てた娘を1人ずつ食べられてしまった。今年、最後に残った稲田姫まで失ってしまうのかと泣いているという。
それを聞いたスサノオは稲田姫を妻に迎えることを条件にヤマタノオロチを退治しようと老夫婦に申し出る。
アシナヅチが、あなたはなんという名前の神様なのですかと問うと
我は、陽の神(アマテラス)の弟 素戔嗚尊 と言っています。
お酒に酔ったオロチと激しい戦いの末、オロチの尾から得たのが
あめのむらくものつるぎ、三種の神器のひとつ。
他に・・・
・スサノオノミコトは稲田姫を櫛(くし)の形にかえ、
髪に差してその霊力を纏って戦ったから、奇稲田姫クシナダヒメという名もある。
・八岐大蛇を退治するために登場するのが、米や雑穀で作った酒。
・樽に用意した酒は毒酒というようなものではなく、八岐大蛇を悪と決めつけるものではなく、大蛇が鎮まるようにと捧げた酒だということ。
・スサノオノミコトが詠んだ歌
「八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る その八重垣を」
夜とはいえ、暑い最中、省略したりすることなく、丁寧に奉納される神楽・・・
すばらしく、あっという間の1時間でした。
ありがとうございました。