プリンIターン女子 会員No.129

2025.03.27

出雲弁⑮

「暑さ寒さも彼岸まで」の言葉どおり、
春だというのに昼間は半袖でもいいくらい。

このあいだまで寒い寒いと暖房をかけていたのに、冷房が必要だ。
梅の花も旬を過ぎて桜が色づき始めている。

ご年配の方の井戸端会議が面白かった。
濃い出雲弁が理解できるようになったので、いつか混ぜてほしい 笑

 

Aさん「ま、なんと、ひーまはぬぅくんなーますたなー」
Bさん「まほんに、あげでございますなー。
    ふがんが過ぎましたけんなー。
    だーも、よーはまんだまんだ、さみですがー」


解説

Aさん「昼間は暖かくなりましたね」
Bさん「本当にそうですね。
    彼岸が過ぎましたからね。
    でも夜はまだまだ寒いですね」

 

2025.03.24

ダルマさん

「今日はダルマになりそうだ」
そんな確信を抱きながら、海岸沿いに足を運んだ。

ダルマとは、水平線上で太陽が丸いダルマのように見える現象のこと。光が大気中で屈折することで起こるのだが、何度見ても不思議な光景。朝日で狙うときは、水平線に顔を出す太陽の位置を特定するのにアプリを頼るが、夕日の場合は見えているので狙いやすい。

ダルマが見れる条件がいくつかある。

 ・晴れ
 ・風が穏やか
 ・空が澄んでいる

空気が乾燥して澄んでいる冬や秋はダルマが見やすい。

この日は、風は穏やかで、空はすっきり晴れていた。
波の音が心地よい。太陽の高さが低くなるにつれ空の色がオレンジから赤へ変わっていく。少しの緊張感と期待を胸に、望遠レンズ越しにカメラのピントを合わせる。太陽が水平線に近づくその瞬間、もうひとつの太陽が海面から顔を出す。2つの太陽がくっつくと、大きなダルマが浮かび上がる。この神秘的な瞬間は、なかなか言葉では表現が難しい。

さらに、もし運が良ければ「グリーンフラッシュ」という現象にも出会えるかもしれない。太陽が完全に沈む直前、ほんの一瞬だけ、太陽の上部が緑色に輝く現象だ。過去に一度だけ拝むことができたので、この日も最後までシャッターを切ったが、残念ながら叶わず。いつか出雲の海でその瞬間を体験してみたい。

帰ろうかと東の空を見ると、月が昇りはじめていた。
地平線に近いところでは、レイリー散乱効果によって月は赤く染まって見える。最初は深い赤、そして徐々に色が変わり、巨大なタコ焼きが空に浮かぶ。
お腹すいたな。帰りにタコ焼き買って帰ろう。

2025.03.19

海辺の図書館

日々の忙しさに追われ、自分の時間をゆっくり過ごすことが少なくなった。

以前は朝1時間早く出勤して、コンビニで買ったカフェラテを飲みながら、餌場にやってくる白鳥をのんびり眺めるのが冬の朝の定番だった。休日には、映画を観たり、撮影やドライブを楽しんだり、図書館で本や雑誌を物色したり、充実した時間を過ごしていたように思う。

久々の連休、会社の先輩に勧めたれた「海辺の多伎図書館」に行ってみることにした。実際に訪れてみると、予想以上のロケーション。蔵書は思ったより少なかったが、お目当ての海を眺めながらのカウンター席が魅力的だった。残念ながら学生たちで満席。静かに勉学に勤しむ向こう側に、今まさに夕日が沈もうとしていた。

使用目的を伝え、撮影可能か確認したところ、館内は撮影禁止とのこと(外テラス席は撮影可)。美しい光景をお伝えできないのが悔しい。こんな素敵な空間で学んでいたら違った未来があったかもしれないとさえ思う、なんとも贅沢な学びの場だ。

出雲市には7つの図書館があり、どの図書館で借りた本でも他の図書館に返却できるとのこと。休館日でも返却ポストがあるので利用しやすい。ちなみに、出雲市内の図書館は以下の通り。

  • 出雲中央図書館
  • 平田図書館
  • 佐田図書館
  • 海辺の多伎図書館
  • 湖陵図書館
  • 大社図書館
  • ひかわ図書館

インターネット予約サービスや、ネットでの蔵書検索もできる。バーコードやICカードが主流になった今の図書館。便利にはなったけれど、アナログ時代のあの温かさが恋しい方もあるのではないだろうか。「耳をすませば」の主人公の雫ではないが、本の裏表紙に差し込まれたカード。あれはあれで物語があった。同じ名前に何度か遭遇すると、そのひとの本の選び方に興味をもったり、先を越したり、越されたり。ひとときのミステリーのような感覚が楽しかったものだ。

さて、今度はどこの図書館に行こうかな。
どうせなら7つ全部制覇するか。


海辺の多伎図書館
出雲市多伎町小田73-1

2025.03.03

給食の味

ある日、会社の先輩から「これ、給食のふりかけだよ」といただいたのは「ソフトひじき」という商品。おもむろに袋をあけ、お菓子を食べるように口の中に放り込む先輩。

「ひじき?」と思いながら袋を開けてみると、セミドライのひじきと白ゴマが入ったふりかけ。さっそく白ご飯にかけて一口食べてみるとうまい!甘じょっぱくて、香ばしい味がご飯にぴったり。どこか懐かしいような、ほっとする味。私は初めてなのだが、今も昔も出雲の学校給食では定番なのだと教えてもらう。

ひじきは水で戻してから調理するのが面倒だったり、味付けが決まらなかったりで、積極的に食べてこなかった。一人暮らしを始めてからというもの、野菜や海藻を食べる機会がめっきり減っていたので、手軽に食べられる「ひじき」があるとありがたい。また、個包装なので、使いやすさも抜群。普通にご飯にかけるのも美味しいけれど、沢山いただいたので炊き込みご飯を作ってみた。料理は決して上手なほうではないが、かなりの出来栄えの良さ。ひじきを食べる機会が減っていた私も、これなら毎日でも食べたいと思える。

製造元は出雲市にあるアルファ食品株式会社さん。
米加工食品を販売して50年以上の信頼のメーカー。アルファ化米の商品が有名な会社なので、皆さんのご自宅にある防災用の保存食のパッケージ裏をみたら、製造は出雲市と記載があるかもしれない。軽量かつコンパクトで長期間保存でき味も良し。車中泊で旅行する私にとっては大変ありがたい商品を作っている会社がまさか出雲市にあったとは驚きだ。

Iターン女子 会員No.129

プリン

鳥取からきました。移住者目線で日々の暮らしを綴っていきます。立派な地元民になるべく発見探検するぞ。