師匠に会いに
出雲大社を超えて山道を登って行くと「山のうえの吉や」さんがある。
そこは伝統工芸品の木地人形を作っている作業場だ。木地人形とは、こけしに惚れ込んだ職人の松谷さんがそのろくろ技法を取り入れ作る美しい丸みが特徴的な人形だ。
雛人形や、干支の人形など、色んなものを作られている。
ご縁があって何回か作業場には遊びに行かせてもらっている。
実際弟子入りしているわけではないのだが、なんだかつい師匠と呼びたくなってしまう。それはきっと松谷さんの人柄だと思う。
松谷さんは伝統工芸品の木地人形の他に椅子やテーブルなど色んなものを作っている。
「一見関係ないことでも、どこかで繋がる」
色んなことを見たり、聞いたり、やってみることで、それがヒントとなる。それが木地人形作りに生きてくる。そんな話をうかがって心底納得してしまった。
視野を狭くせず、気になったらやってみることを大切にしていきたいなと思った。そうすることで、私の移住生活もより豊かになっていく様に思う。
遊びに行く度に「気づき」をくれる松谷さん。だから、師匠と呼ばずにはいられない。
松谷さんの作品は出雲大社の神門通りにあるアントワークスギャラリーや島根ワイナリーの近くにあるじくの店で実際に見ることが出来る。もちろん購入も可。
兜もカッコいいけど、私が好きなのは黒柿で作られたお雛様。1万本に1本と言われる希少な木で作られるお雛様はランダムに入った黒色が特注感を強める。
是非この機会に伝統工芸品の木地人形を実際に見に行ってみて欲しい。