プリンIターン女子 会員No.129

2024.01.26

バラをたべる

70年咲くバラ

むかしむかし、雨上がりの通勤途中。
美しく咲いたバラに心奪われたパン職人がいたそうな。

この感動、なんとかパンにできないかものかと試行錯誤して生まれたのが、いまや出雲のソウルフードと呼ばれている「バラパン」のはじまりだとか。不思議な形のパンと、そのパッケージがまたなんともレトロで可愛らしい。

上下左右から舐めるように眺めたあと袋から取り出す。フワッフワのパンは、力加減を間違えると壊れてしまいそうだ。このバラパン、出雲流の食べかたがあるらしい。波型の花びらの部分を1枚ずつちぎって、間に挟まれたクリームをつけて食べてみた。かなりの甘さかと思いきや、実にほどよい。そして懐かしい味。そして最後までバラの花感。これで花占いできそうだね。花びらの数は常に奇数にしておいていただかないとだな 笑

こだわりつづけて70年。
1日2000個を手作業でこしらえるというのだから職人さんたちの技ってすばらしい。

 


島根県出雲市の「バラパン」製造会社

「なんぽうパン」

 

2024.01.18

出雲弁②

 「まげな大根ができたのー」
 (立派な大根ができましたねー)

 「か、まいけん、もっていのーだわ」
 (これ、美味しいから、もってかえりなさいね)

 


【まげな】
 立派な、大きい、すごい


【まい】
 美味しい



【まげな】は、てっきり美味しそうの意味だと思っていたら違った。
美味しいを出雲弁にすると【まい】らしい。
美味しくないは【まんない】。

伝わりそうで、伝わらないから出雲弁ってかわいいし面白い。

ちなみに鳥取西部では大きいを【がいな】と表現する。
米子がいな祭りは、米子の大きい祭り。出雲の大きい祭りだと、出雲まげな祭りに? 笑

普段使いの醤油、どんな種類つかってる?

料理用とは別に、かけ専用で「さしみ醤油」を好んでつかう私。
旅先の道の駅では、ご当地の醤油を購入することもしばしば。

創業明治30年「岡茂一郎商店」。平田町にある老舗の醤油店。
昔ながらの製法で搾るこだわり醤油があるということで店舗を訪れる。

木綿街道の中にある歴史的な佇まい。
店舗向かい側には一式飾りの常設展示があり、
仕込みの様子が漆器で表現されている。
濡れた傘を立てかけようとキョロキョロしていると、
スタッフの方があちらにどうぞと教えてくださった傘立ては、
醤油の一升瓶を入れていた木製ケース。
古いものが形をかえて今の暮らしに溶け込んでいるって素敵だ。

思いがけず木綿街道の歴史や文化、
醤油の製造過程を丁寧に楽しく教えていただいた。
醤油が5種類もあることを知らなかったし、
「さしみ醤油」は「刺身につける醤油」だと勘違いしていた。
「さいしこみ醤油」の略で、1年半かけて造った醤油を、
再度原料とともに木桶の中でさらに1年半仕込むから「再仕込み」。
全国生産量のたった1%しかない種類だというのは正直驚いた。

商店では、昔ながらの木桶の醤油蔵の見学や、つくりかた、魅力、
味比べなどの体験もできる(要予約)。
種類豊富な商品ラインナップ。どれを購入しようか悩むこと10分。
なかなかひとつに決められない私にピッタリだったのが、
小ぶりサイズの味比べセット。
「さしみ醤油【甘口】」と、カシューナッツを醤油としじみだしで焙煎した
「醤油まめ」、「醤油あめ」も購入。
ラベルやパッケージデザインも可愛いので贈り物にも喜ばれそう。


有限会社 岡茂一郎商店
〒691-0001 出雲市平田町861
TEL 0853-62-2045 FAX 0853-62-2049 

2023.12.28

おみやげ

「渡したときの顔を想像しながら、選ぶ時間が自分への ” おみやげ ” 」

 

年始に帰省する際の土産を求めて、JR出雲市駅、斐川にある道の駅 湯の川へ出かける。

個人的には出雲といえば ” 出雲そば ” を真っ先に想像するのだけど、帰省先は隣県鳥取、同じ山陰地方ということもあり特段に珍しいものではない。日持ちして、珍しさもあり、ほっこりする ”いずも” なもの。目にとまったのはレトロなパッケージが可愛らしい ” 來間屋生姜糖 ”。

そういえば今度帰るとき、出西生姜を買って帰ろうと思っていたのにすっかり忘れていた。

 

せっかくなので平田にある店舗へと車を走らせる。

はじめて訪れた木綿街道。江戸時代は一大商業地だったに違いない。ナマコ壁、塗り壁、格子など歴史を感じさせる古風な家屋が建ち並ぶ。改修しながら当時の佇まいを残している來間屋生姜糖本舗さん。生姜糖は昔ながらの製法を守りながら、ひとつひとつ手作業でこしらえるのだそう。美味しくないはずがない。雨の中よく来てくださいましたねと店内の撮影も快諾いただいた。ガラスケースの中にあるすべてのものが欲しくなったが、財布の中身と相談し、お目当ての生姜糖のほかに生姜湯、生姜せんべい、ジンジャーエールを購入。喜んでくれるかな。

 

「渡したときの顔を想像しながら、選ぶ時間が自分への ” おみやげ ” 」

気もお金も遣わなくていいよと、何かしら土産を買ってきてくれる友人に伝えたときに帰ってきた言葉なのだが、今日はまさにそれだった。

 


株式会社 來間屋生姜糖本舗

〒691-0001 島根県出雲市平田町774
9:00~19:00 不定休

2023.12.18

ゴビウス

退職、移住、就活、入社と怒涛のように過ぎ去ったこの2ヶ月。

人見知りな私にとって、新しい環境に飛びこむということは、楽しさ半分、不安も半分。そんなとき「コレ好きじゃない?」と勤務先の先輩が1枚のチラシをくれた。私のすきなものを熟知されているあたりが心憎い。

ということで、やってきたのはコチラ。

宍道湖自然館ゴビウス

水族館といえば、ジンベイザメや回遊魚が泳ぐ巨大水槽、イルカや海獣のアトラクションなどをイメージするが、ここゴビウスは、島根県の川と宍道湖・中海の生きものをはじめ、ヘビ・トカゲ・ヤモリなどの爬虫類、カエル・イモリ・サンショウウオなどの両生類なども展示する一風変わった体験学習型の水族館だ。

 

飼育員さんの解説をききながら、オオトカゲの餌やりを見せてもらったり、タッチプールでザリガニを掴んで遊んだり、ヘルメット水槽で水中を疑似体験したり。なかでもシラウオの展示水槽はおすすめ。暗闇のなかで虹色に光り輝く透明な姿はいつまでも見ていられる。

大人500円、小学生以下無料という良心的な入館料。映画『さかなのこ』ではないが、出雲市から第2、第3のサカナくんが生まれるかもしれないなと想像してみる。かくいう私も気付けばなんと4時間も滞在していた。どおりで喉も渇くし、お腹も空くはずだ 笑

 


〒691-0076 島根県出雲市園町1659-5
開館時間:午前9時30分〜午後5時
休館日:毎週火曜日
入館料:一般500円、小中高校生200円

 

 

 

2023.12.07

岩根寺

「岩根寺(イワネジ)の大銀杏」

https://maps.app.goo.gl/yMCgyWHcQ6rQ7jJZ7

通勤途中にある大きなイチョウの木が今まさにピークを迎えている。

毎日すこしずつ変化していく色に気付くことなく、ある日突然鮮やかな黄色が視界に飛び込んできて驚いた。断崖をくり抜いたような格好で本堂がちょこんと岩肌におさまっている、とても可愛らしいお寺さんだ。

上部岩盤から落石の恐れがあるようで、立入禁止の看板が立てられていた。残念ながら本堂の参拝は叶わず。仮設の賽銭箱に賽銭を滑らせ手を合わせた。

本堂横にそびえるイチョウの大木と、地面から岩壁に手を伸ばすように生える木化した巨大カズラ。なんだコレは、おもしろい。枯れているかと思いきや、オレンジの花を咲かせるらしい。

それにしても見事なイチョウ。広角レンズにつけかえてもファインダーの中には到底おさまらず、少し離れたところから撮影するとやっと全体を写すことができた。一面黄色の絨毯になった頃にもう一度遊びにくるとしよう。

2023.12.04

出雲弁

「プリンさんの言葉、半分くらいしかわからんけど可愛いね!」

県外の友人いわく、私どうやら方言が濃いらしい。

実家のある鳥取西部の方言は、出雲弁とよく似ている。ズーズー弁、一般にいう東北方言に近いものがあると思う。標高と年齢があがるほど方言が濃くなり、翻訳こんにゃくが必要とされている。

実際ドラえもんは助けてくれないので、会話の前後から内容をくみとるか、笑ってごまかすのが一般的だ。前職でも特濃クラスのお客さまがいらっしゃると、私以外の頭の上には?マークが浮かんでいたものだ。

そんな私が出雲で?マークを乗せることになろうとは。出雲弁、奥が深いぜ。( ̄ー ̄)ニヤリ

 


【 しばり 】

「しばりが刺さった」=「トゲが刺さった」

木のささくれが指などに刺さったときだけ「しばり」

バラのトゲが刺さったときは「バラのトゲが刺さった」というらしい 笑


かか

「かか、かーかかーか?」

「お母さん(奥さん)、これはかかりますか?」

電話、車のエンジン、かかるかどうか尋ねるときに使ってみよう


 

 

 

 

 

 

 

先住地、鳥取の友人が新居見学をかねて、紅葉みにいこうようと訪ねてきた。

 【 出雲 紅葉 】で検索をかけると表示されるのが

  • 山陰の耶馬渓、立久恵峡
  • 古刹、鰐淵寺
  • 国立公園、三瓶山

以前、ワニブチデラと読んでいたが、どれも読み仮名が必要な気がする 笑 今回は私自身がはじめましてな場所、立久恵峡(タチクエキョウ)へ向かうことに。市内から車で20分ほどで到着。今にも降り出しそうな曇り空ではあったものの、中国の水墨画のような巨大な岩肌に紅葉した山々が美しく、ドライブスルーのつもりが約2.6kmの遊歩道をグルっと散策。

吊り橋の揺れよりクマ出没の看板のほうが怖かったり、自然の中に溶け込むような形で配された羅漢像やお地蔵様が並ぶ光景に圧倒され、1時間近く歩いたら運動不足の膝が笑いはじめた。3日後は筋肉痛確定だな 笑

2023.11.30

紙垂

出雲に越して間もなくの頃。

一部地域の店先、個人宅の玄関先に「紙垂(しで)」が貼られていた。しめ縄についている白いヒラヒラしたアレだ。お正月でもないのにと、不思議に思いきいてみると、神様がおいでになる一定期間だけ飾る習慣があるのだと教えてくださった。

「しめ縄は神さんのおられーとこーと、ワシやちとの境界線みたいなもんだ」と祖父が言っていたのを思い出した。信心深いというほどではないが、神様が以前より近くに感じられる出雲市。古くからの習慣や云われをもっと知りたくなった。

 

【出雲産業未来博2023】へ行ってきました。

https://izumo-miraihaku.jp/

「見て」「触れて」「体感する」

出雲の産業が、年に一度出雲ドームに大集結。ゲームや体験コーナー、飲食店等、さまざまなジャンルのブースが所狭しと並ぶ様子を、上のスタンド席から眺めるのは圧巻。

子どもや保護者が、見て触れて体感することで未来の雇用や定住に繋げようというのが、このイベントの目的。これで入場、参加が無料となれば、雪が降っていたとしても子どもを連れて参加したい気持ちよくわかります。2日間、出展者側で参加させていただきましたが、ドームの中は熱気、活気、美味しいものの匂いにあふれていました。来年も楽しみだ。

出雲ドーム、慣れるまで半日、車酔い状態になって大変でした。え、私だけ?笑